uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

高所恐怖限界突破・利尻山登山 その2

1239 こんにちは利尻島


こんにちはこんにちは!

1251 鴛泊フェリーターミナル


1島2町で構成される利尻島。海面から顔を出した利尻山がそのまま島になったもの。フェリー港は北東部利尻富士町の鴛泊と、南西部利尻町にある沓形の2箇所存在する。沓形は礼文との連絡に利用され、稚内航路は鴛泊を発着する。沓形方面からの登山コースは崩落斜面をトラバースする非常に危険な道で、上級者でなければ無理。コース図を見たときは目を疑った。ヘタするとザイルが必要なレベル。一般登山客は鴛泊コース往復の一択。
ここから3合目登山口である北麓野営場まで移動する。2日にまたがるが、海から山頂まで至る純登山のスタートだ。その前にまずは腹ごしらえ。

1255 磯やき亭


奥尻の敵は利尻で討て。ウニ解禁前に渡ってしまった奥尻の無念をはらすべく立ち寄ったのは、フェリーターミナルすぐ横にある、飲食店やみやげ物店、レンタカーが立ち並ぶ一角。食堂が2件並んでいるが、まずは「磯やき亭」を攻略する。
ちなみにフェリーターミナルは2012年7月現在、建替えのため仮営業中。ターミナルにあった食堂などは休業中だ。
雑然とした大衆食堂風の店内は満席。壁には有名人のサインや写真などが貼られている。生ウニ丼と、名物メニューらしい利尻ラーメンを頼む客が半々くらい。普通の定食などを食べているのは地元客かな?生ウニ丼は3200円。たっけー、けど生ウニならまあそんな値段になるか。むしろ安いのかも。他のメニューは全体的に、観光客がオーダーしそうなものは高めの価格設定がされていた印象で、観光地価格と言っていいと思う。

丼は生バフンウニ100%。だと思う。甘みがあって、口に入れるととろけて美味。ウニには白っぽいムラサキウニとオレンジ色のバフンウニがある。一般にバフンウニの方が珍重され、味も値段もよい。と、付け焼刃の知識。帰宅してから調べたもんね。ついさっきまでムラサキとバフンを逆に覚えてた。まあ高級食材に縁のない貧乏舌なので、正直違いなんてわかりませんてw これだけの値段だから、うまいに決まってる。まずかったらテーブルひっくり返すわな。
生ウニなんて高級食材、食べる機会はそうそうない。産地でこの値段で食べられれば、かなりお得なのだろう。ただし根っからの貧乏人である自分、数千円の金をつかって高級なものを食べることに、あまり意義を感じなかったりもする。じゃあ食うなって話だけどw 今回ウニを食うのを旅のテーマのひとつに設定しているのでw
「利尻で生ウニを食った」という経験は、プライスレスなのは間違いない。

1316 ペシ岬中腹 海鳥コロニー

1324 利尻山、鴛泊港@ペシ岬

1325 ペシ岬頂上


港からすぐの位置にある第1観光スポット、ペシ岬に立ち寄り。標高93メートルの小高い崖で、中腹の断崖はウミネコのコロニーになっている。ウォーミングアップとして登ってみた。途中から巻き道コースと直登コースに分岐し、直登コースはかなりの斜度がある。ザックを背負ったまま直登コースを登り下りしてみると、重心の位置が高いので足元が多少ふらつきぎみ。やはりテン泊装備を担ぎ上げるのはまだ無理だな。歩き方からやり直さないとダメだ。
頂上からは利尻山と鴛泊港、反対側に礼文島が見渡せる。ごく軽い運動量でこの景色が見えるのだから、コストパフォーマンスが高いスポットだ。

1348 利尻富士温泉


港から北麓野営場まで約4キロ、標高差200メートル。標準タイムで1時間半、実質1時間ほどの距離。ちょうど中間地点に利尻富士温泉がある。入浴ポイントはここしかない。キャンプ場に簡易シャワーがあるらしかったが、どうせなら温泉に入るに決まっている。
オートキャンプやテニスコート、野球場、蹴球場などがある複合施設のひとつで、温水プールが隣接。レストラン、休憩所など日帰り温泉施設の体裁はひととおり揃っている。貴重品ロッカーが100円返却タイプではなく有料だったのはマイナスポイント。入館料は500円だが、実際は600円かかる。
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。温泉浴槽と真湯の浴槽、露天、サウナがある。真湯浴槽があるところを見ても湯量は少ないと思われ、循環濾過。加温あり。露天の展望はないが日当たりはよい。湯の質は特徴的なものは感じなかった。塩化物・重曹泉なので、よくある泉質だ。体は温まったように思う。

1515 ここをキャンプ地とする


バンガローなども備えたキャンプ場。利尻山登山口、かつ甘露泉水へのアクセス路を兼ねる。フリーサイトは1泊500円。非常に設備が整っており、管理人常駐、トイレはなんとウォシュレット完備。受付と同時に登山計画書の提出を求められる。テントを設営後、日が落ちて涼しくなるまで、何もすることがない時間を楽しむ。
この時期の北海道は20時過ぎまで薄明るい。暗くなるのを待ってから就寝。ここにテントを張る人たちはほぼ間違いなく登山客で、当然朝が早いので、暗くなればすぐに寝静まる。

0247 登山口


2時起床。暗闇のなかヘッドランプでやきそば弁当ナポリタン味を朝食として摂取。はじめて食ったが、うーん、微妙…2度めはないな…
洗顔後、あらかじめ必要な装備だけ詰めて圧縮しておいたザックを背負い、クライムオン。空はまだ藍色にもなっていない。利尻島にはクマがいないので、この手が使える。クマがいる山なら早くても朝7時すぎ、できれば8時以降に入山したいところだ。

0257 甘露泉水


最北端の名水100選の湧水を汲む。生水は絶対に飲むなと教育を受けてきた北海道民だが、ここまであからさまに岩から湧き出している水ならエキノコックスの心配もないだろう。
ここで水1.5リットルを確保し、予備としてスポーツドリンク500mlを所持していたが、下山時の5合目ですべて飲み干してしまった。もっと暑くなる時間帯なら3リットルは用意しておきたいところだ。担ぎ上げる重さと消費する量のバランスはいつもながら難しい。

0357 5合目


4合目あたりでかなり明るくなってきたので、すでにヘッドランプははずしている。ちょうど日の出時刻だが、位置の関係でまだ太陽光はささない。ここで第1小休止。海のむこうに礼文島が見える。

0419 6合目 第1見晴台


6合目は大きく展望が開けているが、景色は変わり映えしない。8合目までずっと森林または深いブッシュの中を進み、開けた場所も同じような景色。非常に単調だ。


つづく。