uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

今金町満喫・奥美利河温泉&美利河丸山登山 その1

要旨

最後に残った夏休み消化。温泉1泊でのんびりしてくる。

計画

個人的イチオシ秘湯、奥美利河温泉宿泊。ついでに軽く美利河丸山に登る。

行程

0750 自宅発

今回はのんびりするのが目的だ。出発もゆっくり、到着もゆっくり。いつもの時間に起きていつもの時間に家を出る。

1016 道の駅 くろまつない



黒松内の道の駅。ここのパン屋が道内では有名。パン屋が道の駅になったのか、道の駅にできたパン屋が有名になったのかは不明。ミックスソフト(バニラ&チーズ)を消化。チーズ風味のソフト単体だとくどそうだったのでミックスにしてみた。これはジュニアサイズだが結構な量がある。
このあと縦走コースを検討すべく二股ラジウム温泉へ向かうが、登山口がよくわからなくて断念。ここかな?という道はみつかったのだが、草刈りはされているものの下草が茂っていて、途中から藪こぎになったら嫌だと思ってやめた。道南はクマの生息密度が高く、単独でマイナーな山へ入山することに嫌な感じがしたというのもある。今年はどうもクマに縁があるし、無理して縦走する必要はない。
ちなみに二股ラジウム温泉は、そのむかし秘湯中の秘湯として名高かった。石灰質を多く含む湯の、湯の花が堆積して巨大な石灰華ドームを形成しており、内湯は石灰華を削って作った湯船、露天は石灰華ドームを見下ろす位置にあった。しかし経営者が変わった現在、旧施設は取り壊され、味も素っ気もない入浴施設に様変わりしている。当時温泉ファンからは非難の嵐だったそうな。
道指定天然記念物の石灰華ドームは施設で完全に目隠しされており、入浴料1000円を支払わなければ見ることはできない。私物化はなはだしい。

1232 食の駅 レストランばろん


縦走をとりやめたので時間に余裕がある。山でとる予定だった昼食は、今金町でとることにした。メシ食うくらいしかやることがないし。
といっても今金で食事ができる店はほとんどない。日曜日となればなおさらだ。田舎町の商店等は日曜定休が基本だ。町内を走り回った結果「ホテルいまかね」の併設レストランが営業しているのを見つける。入浴施設「あったからんど」と同敷地内にあり、この町では数少ない複合施設だろう。
メニューをみたところ、ヤマベのカラアゲがメインの、町名を冠した「今金定食」が気になったが、今日の宿は夕食の量が多いはずなのだ。ご飯ものは避けたい。そこで、一番人気とマークがついているあんかけ焼きそばを注文。

これが意外に(と言っては失礼だが)うまい。きつめに焼かれた蒸し麺がぱりぱりと香ばしく、あんのとろみは強めで麺によくからむ。ボリュームも十分だろう。いや本当、これAKY(AnKakeYakisoba)としてはうまかったです。正直なめてた。しかも680円というお手ごろ価格。AKY680。駐車場も広く、使い勝手もよいので今金で食事をするなら候補に入れてよい店だと思う。
ただ、わりと運動して汗をかくため塩分強めを好む自分がちょうどいいと思ったので、薄味が好きな人には濃く感じるかもしれない。

1305 後志利別川と今金市街

1319 ループ橋


まだ若干の時間が残っている。今金町の名所などを回りたいところだが、この町には見事なほどに何もない。名物が渓流魚のヤマべだってんだから筋金入りだ。山と沢に囲まれた、後志利別川流域一帯の平野部にある農業の町なのである。とりたてて見るべきものはない。
川を見学するとアオサギが何羽もたたずんでいる。町北部の高台へは立派なループ橋がかかっているが、この先には農場が数件存在しているだけで、ほぼ行き止まりだ。これ金の無駄じゃないのか。そのほか何かないかと探索してみたが、目立ったものはみつからず。時間もつぶれたので宿へ向かう。

1403 奥美利河温泉 山の家


国道230号からキリ番道道999号に入ると、次第に道が細くなり、すれ違いができない山道となる。約9キロ進んだ終点が奥美利河温泉。一般的には悪路と言ってよいと思うが、登山口や秘境温泉へアクセスするためにダートの林道を走り慣れている身からすれば、この道は整備されている方。何と言っても全部舗装路だし。
左手前に湯小屋、右奥にバンガローが3棟。中央にあるのが宿。携帯は圏外、テレビは設置なし。温泉と自然以外には何もない、本物の秘湯。
自分、ここがいたくお気に入りでして。何がいいって、もう温泉が最高にいい。泉質はアルカリ性単純泉なのだが、ぬる湯好きにはたまらない湯温38度。1時間でも2時間でも入っていられる。内湯は男女別だが露天は完全混浴。岩風呂は玉砂利が敷き詰められ、そそがれる源泉のほかに、わずかに足元湧出している。もちろん源泉100%掛け流し。自然のなか、ぼーっと湯に漬かる時間は至福のひとこと。

1421 宿泊部屋


日帰りでしか来たことがないので、宿泊は今回がはじめてだ。気合が入りすぎて1か月以上前に予約を入れておいた。プラン選択の一番上にあったので何も考えず選んだ部屋だが、ここがベストのように思う。南西角部屋。ちなみに窓から露天が丸見え。若い女性なんて一切入ってないですがね。いや、水着を着ているのはいた。一応水着不可のはずだけど。
撮影チャンスはいくらでもあったが、風呂の写真はとっていない。撮影は管理人に許可をとるようにと、しつこく張り紙がされているから。おそらく過去に何かトラブルがあったと思われ、まあこれだけ開放的な混浴なら想像に難くない。

1803 夕食・据膳

1808 夕食・後出


さっそく1時間ほど湯につかり、風呂上りに生をいただく。部屋に戻り、これだけは気になって仕方なかった野球をラジオ観戦。ラジオ電波はわりとクリアに入るのだ。天王山の3戦目、なんとか3タテはまぬがれて、ほっと一息…もう猫に勝てる気がまったくしないよ…
そうこうしているうちに夕食の時間になる。メインはジンギスカン。左奥からきのこの煮物、かぼちゃの煮物、イカとサーモン(トラウト)のお造り、ふきの煮物。手前、オレンジ、えび、プチトマト、もずく酢、鶏肉の煮物、香の物。ジンギスカンを焼いていると後出しでヤマベの天ぷらが出てきた。ちなみにヤマベとはヤマメのこと。北海道・東北あたりではそう呼ぶ。骨がやわらかいので頭からガブリとかじりついて問題ない。
基本、山の宿らしいメニューだろう。どうしても刺身はつくようだがw
日本酒をたらふくいただいたので白米は食べなかったが、腹いっぱいでございます。これで1泊2食6400円(入湯税別)ですから。うーむ安い。安すぎる。
食後に再度風呂に入ったあと、自家発電の電気ランプの明かりのもと、今日の宿題としていた『悪の経典』上巻一気読みに入る。かなり昔に図書館予約したものが今頃回ってきた。平日早く起きられれば上下巻で1週間もたたずに読みきる分量だが、なにせ現状、週に1回すら早起きできてない。何もすることのない長い夜、読み進めるには絶好のシチュエーションである。


つづく。