uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

愛とロマンの8時間コース その3

0231 スーパームーン前日の月


0130備え付けの目覚ましで起床。朝飯用に用意していた弁当を一口食ってあきらめる。無理だ。入らん。まだ夕食が胃の中にたっぷり残っている。
宿泊費は前夜食事後に清算しておいたので、準備をしてそのまま出発。宿の朝食を食えなかったのは若干心残り。夕食があのクオリティだったからなあ、うまいメシ出すんだろうなあ、くそう。
行動開始は0225。外はまだ真っ暗だが、この日は夏至の2日後である。夏至あたりの北海道最北端なんてある程度白夜だ。夜は20時過ぎまで薄明るいし、朝は3時前に東の空が明るくなってくる。すでに東はうっすら藍色。西の空にはスーパームーン1日前の月が出ていた。

0248 鮑古丹分岐


25分。
ここで林道を歩くコースと鮑古丹の浜辺を歩くコースに分かれる。真っ暗ななか、波の音が聞こえてくるだけで原初的な恐怖を感じている。さらに強風が吹いており、波の状態がわからない。海を歩くなんてことはとてもじゃないができない。ノータイムで林道コースを選択。

0303 海驢島展望台


林道の途中に展望台があった。まだ周囲は真っ暗だが、ちょうど東向きなので空が明るくなってきているのがよくわかる。これが北海道北端の朝3時。ちなみに根室はもっと明けるのが早い。

0309 ゴロタ山入口


鮑古丹からの道が合流すると、ゴロタ山の取り付き。ここから先は登山道になる。西側の空もうっすら明るくなってきた。

0324 ゴロタ山


1時間ジャスト。
かなり明るくなってきたが、うっすらガスがかかっていて見通しが悪かった。
このあたりで問題が発覚。夜露がひどいのだ。湿気を含んだ強風が吹いており、それが草を濡らして足元がびしょぬれになっている。膝上までぐっしょりだ。もう手遅れだろ、と思ってそのままにしたのだが、これが大失敗。そのうちゴアテックスを通して靴にまで水が侵入。むう…なぜだ。この靴の限界か。もしくは裾か靴下を通しての侵入か。この時間にこの道を歩くのには、少なくとも下だけレインウェアが必要だったのは確か。

0332 夜明け直前


あと15分ほどで日の出なのだが、山のかげに入るのでここで直前の絵を撮っておいた。ちょっと早く出すぎたか。

0346 ゴロタ浜へ下りる急階段


1時間20分。
階段をおりて海へ出る。下りた位置から来た道を撮影。
この階段、あるサイトでは強風が吹く地点だと紹介されていたが、なるほど本当だ。常に洋上を西から吹いている風は、屏風上の礼文島にはばまれる格好だが、起伏のゆるい地点をめがけて風が通り抜けていく。遮断された風が一気に流れ込むためものすごい風量だ。さえぎるもののないスコトン岬あたりもかなりの強風だったが、さらに激しく、ちょっとした台風なみの風速。まともに歩くのに苦労するほどだった。


ここからは鉄府と西上泊の間にある山に取り付くまで、ひたすら浜辺を歩いていく。変化のない単調な道。路傍の花を鑑賞するだけが唯一の楽しみだ。海抜ゼロ地点から雑草のように高山植物が咲いている「花の浮島」礼文島の花たちをお楽しみください。なお、同定は完全にあきらめております。たくさんあって、いちいち調べてられない。






つづく。