uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

【過酷】富士山リベンジ【返り討ち】その3

吉田・須走下山道を下るも、本来入ってはいけない道に入り込み、九合目登山道に合流してしまう失態をおかす。はっきりと通れない道ではなく、九合目に合流するための道で、広くて踏み跡もついているので紛らわしい。薄明るくなってきたのでかえって気を抜いたかもしれない。
人が少ないので逆走しても邪魔にならないと思われたので、八合目までしばらく登山道をそのまま下っていく。

0438 八合目から見る雲海・1

0451 八合目から見る雲海・2

0459 八合目から見る雲海・3


八合目がガスの境になっている。ちょうど日の出時刻をすぎたころ。まだまだガスが視界をふさいでいるが、ときたま視界が晴れたとき、上空にある雲の切れ間からのぞく朝焼けと、低層に沈む雲海を見ることができた。
うおおおおお、こ、これはすごい。この景色はなんぞ…肉眼で見た光景は、コンデジヘッポコ写真の百万倍美しかった。大自然が生み出した芸術だ。しばらく我を忘れてぼーっと景色を眺める。
寒い思いをして登っただけの価値はあったと錯覚させられるひとコマ。なるほどこれを山頂から見たとしたら、さぞや荘厳な気分になるだろう。今日この時刻に山頂にいる人は、はっきりと負け組だけどな。

0522 七合目から見る雲海・1

0523 七合目から見る雲海・2


七合目に至ると高層の雲がだいぶ晴れ、登ってきた太陽が雲海を照らす構図になっていた。これもまた美しい。ふたたびぼーっと景色をながめる。
もう雨の心配はなさそうだし、気温が上がってきて若干暑くなってきたので、ここでレインウェアを脱いだ。さらに行動食補給。登りはきっちり休憩時間をカウントしていたけど、下りはもうどうでもよくなっていて全体の休憩時間しか計っていない。何分休憩したか不明。

0607 砂払五合目


砂走を走り抜け、怒涛の勢いで砂払五合目へ到着。砂走は深い砂の道で、かなりの斜度があるが走って下りることができる。足を深い砂に埋没させてブレーキをかけるわけ。走り幅跳びの着地点にある砂場を想像していただきたい。
ただし、ときどき石が埋まっていることがあるので注意は必要だ。それと、知らず知らず膝に負担をかけていたらしい。行動中は気づかなかったが、軽く右膝をやってしまった。よせばいいのに翌々日にチャリで75kmほど走ったら、さらに悪化し、これを書いている時点では右足をひきずりながら歩いております。くれぐれも調子に乗ってはいけません。
砂走や、八合目から上にかかる笠雲も撮影しておけばよかった。下りはとっとと下りたい一心で、ほとんど何もしてない。雲海だけは撮ったけど。

0636 下山


下り休憩込み2時間40分、休憩なし2時間15分。全体で休憩込み9時間25分、休憩なし6時間35分。
累積2000メートルを正味2時間ちょっとか…砂走を走ると本当に早いな。砂払五合目からが意外に長かった。
ここから見ると、ところどころ雲があるものの、空はきれいに晴れている。しかし八合目から上は、まだまだ地獄の様相だろう。単独高峰の気象条件の激しさを実感できる。

0656 登山口駐車場から見る雲海・1

0656 登山口駐車場から見る雲海・2


ゆるゆると後始末をしながら、登山口駐車場で大休憩。ここでも標高2000メートル近い位置だ。まだ眼下に雲海が広がっているのが見える。太陽光が強くなってくると下層にある雲も晴れてくるはず。

0900 木もれびの宿 ふるさと


下山後のお楽しみ。温泉に入って着替えである。早朝になると思われるので事前に調べてあった。須走の近くに箱根湯本温泉郷があるので、そこまで移動して早朝から営業している日帰り温泉に入ります。
箱根湯本では「おかだ」というグループが幅をきかせているらしい。この宿もその一派。本州の古い町にありがちな、一通やすれ違いできない狭い道がくねくねと入り組んでいる街並みの奥にある。ナビがある程度まで誘導してくれないと絶対にたどり着けなかったw
すぐそばが森になっており、閑静な雰囲気が売りの小じんまりとした宿。食事は親ホテルの「おかだ」でとるらしい。いたれりつくせりの大箱ホテルより、こういう宿の方が自分は好みだ。そういう層を狙っているのだろうけど。


日帰り営業開始の0900まで10分ほど待って入館。無人だったので内湯、露天を撮影。泉質はアルカリ性単純泉。加水、加温、循環、消毒の四重苦だが、客室風呂は加温掛け流しらしい。
泉質はイマイチだが、雰囲気は非常によろしい。無人で露天ひとりじめだったのもあるが、かなりリラックスできた。温泉宿の日帰りにしては休憩所も完備されていてうれしい。とにかく感じのいい施設で、いちど泊まってみたいと思った。


つづく。