要旨
何も盛り込まず、温泉1泊して帰る。
今回は基本的に温泉とメシしか撮影しておりません。
計画
日本の秘湯を守るの会の宿、銀婚湯などどうか。
スタンプ2個ボーナスプランがあったので、秘湯の会スタンプ集めをはじめてみよう。3年以内にスタンプ10個あつめると1回タダで泊まれるのだ。
行程
0610 自宅発
小樽発長万部行は、毎回ものすごく混む。小樽〜余市、倶知安間は地元民の足として。ニセコ〜長万部間はスキー客が大量に乗り込んでくる。さらに自分のような乗り鉄もいる。席を確保できない場合があるため、ちょっと早めに出て小樽駅で並ぶことにする。
1119 長万部駅
122M 岩見沢発小樽行 普通 0651札幌→小樽0737
2932D 小樽発長万部行 普通 0807小樽→長万部1113
予想通り、たいへんな混みようだった。倶知安からニセコまでは一時的に空くんだけどな。
季節や時間帯によるが、北海道のがら空き列車に慣れた人は、よくこの路線ではまっているので注意が必要だ。ボックス席に1人で座ると、あとからチャイニーズやオージー3人に取り囲まれるなんてのがありがち。
1122 甘太郎食堂
ちょっと早めの昼食。長万部の駅周辺で昼食をとれる店は、そう多くはない。どこに何があるか、だいたい把握してたりする。そのなかで今日の昼食ポイントに選んだのは、レトロにもほどがあるザ・昭和、甘太郎食堂。
外観からしてものすごく味のある店。前を通りかかるたびに気になっていたのだが、評判をしらべてみると、地元の食堂として愛されている店のようだ。これは一度は行っておきたい。
店内も、くどいようだが昭和としか表現のしようがない。パイプテーブルとパイプ椅子が縦長に並んでいる。なんだこのタイムスリップしたような空間はw
メニューはラーメン、そば等の麺類、チャーハン、丼もの等ご飯もの。大衆食堂のテッパンメニューたちが壁の札に並ぶ。甘太郎というと北海道では大判焼きのことをあらわすのだが、それはメニューになかった。創業時は甘味も出していたのかもしれない。
メニュー札の右端、ラーメンを注文。厨房は女性陣2名プラスおやじさん体制。しばらくしてラーメン登場。
くどいにもほどがあるが、昭和だ。昭和のラーメンだ。スープは…とんこつベースかなあ(バカ舌なので信用しないのが吉)?一口めはちょっと薄いかと思ったけど、食べていくうちに徐々にうまみを感じてきた。うっすらと遠くの方に、魚介出汁っぽい香りもする。
具もシンプル。なると、メンマ、ねぎ、チャーシュー1枚。チャーシューが固くてしょっぱい昔ながらのもの。そして麺が泣かせますなあ。やわやわ麺ですよ。いやー、昔の食堂ラーメンってこんなのだった。よくも悪くも。まあこれに関しては好き嫌いが分かれるとは思うけど。
会計時、さらに追い討ちをかけるレトロっぷりが。レジがなんと丸ボタン式ですよ。どこのアンティークショップですかここは。このレジが現役で使用されているのを見るだけでも、来る価値があるというものだ。
もうどこからどうみても、非の打ち所がない昭和。タイムスリップ体験をしてみたければ、ぜひ行ってみるべし。
1148 町役場
長万部で時間をつぶすといえば温泉なのだが、これから温泉宿に行くのに温泉に入るのもどうよ、という気がする。そこで公共施設ですよ。旧5号線沿いに立派な町役場がある。行ってみると、温泉街の裏側に各種施設が集中していることがわかったので、そちらへ向かう。
1215 学習文化センター
図書館やイベントホールなどが入る文化センター。ここがもう、居心地いいのなんの。テレビはあるし雑誌完備だし人はいないし。ヘタな満喫やネットカフェよりよっぽどいい。
今度から長万部で時間をつぶすときはここに直行することにしよう。あまり人には知られたくないので、ここだけの話でおねがいします。
1443 旧館8畳部屋・2
2844D 長万部発函館行 普通 1328長万部→落部1423
いきなり部屋にワープ。送迎してもらったからだ。落部駅を出たらそのまま送迎車に乗り込み、車を降りると直行で部屋まで案内された。
最寄り駅からは片道10km。まあ普段の自分なら歩いていかないでもない距離だが、宿に入るのが遅くなるのがいやだったので送迎をおねがいした。だって日のあるうちに宿へ入り、名物の敷地外にある露天に入りたいじゃないですか。1人旅なのに呼びつけちゃって申し訳ないけど。
1444 中庭
窓からの景色。歴史ある宿にありがちな、建て増しを繰り返して構造が複雑になっている建物である。部屋の位置はもっとも古い(そしてもっとも安い)旧舘。中庭の左にあるのは東館。東館の奥に西館があり、さらに新館とか特別新館とかあるらしい。わけわからん。何度か館内で迷った。
旧舘はむかしながらの旅館部屋。かろうじて鍵はついている。部屋に落ち着いて備品をチェックしていたらガムテープをみつけたので、ああカメムシが出るんだな、とは思ったが、まさかこの季節にも出るとは思わなかった。部屋内の隙間で越冬しているものがいるのだろう、暖房で暖たまってくると照明のあたりからぽとぽとカメムシが落ちてくるw 苦手な人は旧舘は避けたほうがいいと思う。
1502 渓流の湯につながる露天
さっそく風呂だ。内湯は2箇所あり、どちらにも露天がついている。深夜0時に男湯と女湯が入れ替わる方式。ナトリウム-塩化物泉。源泉高温のため少量の加水。それ以外は手を加えない掛け流し。
広い浴槽。まだ誰もいないこともあり、とてもリラックスできる。内湯は熱めだったが、露天は外気温のせいか、ぬる湯。鳥が遊んでいるのをながめていると時間を忘れてしまう。だが、そう長湯はできんぞ。明るいうちに野外露天に行かねばならん。宿泊者のみが貸しきり利用できる露天風呂が3箇所(ぜんぶで5箇所だが、冬季は2箇所閉鎖)あるが、人気なので宿泊客間で取り合いだ。
1542 屋外露天に続く吊り橋
フロントで利用札を受け取り、野外露天へ。つり橋を渡った先にある。高さがないので恐怖感はないが、ケーブルが細いらしくビヨンビヨンとよく揺れる。渡るにはちょっとコツが必要だ。リズムを合わせると渡りやすい。
1551 小浴槽
つり橋から8分ほど歩いた先に、一番人気の露天がある。丸木をくりぬいた浴槽が特徴的な、トチニの湯。つまり栃の木の湯だ。泉質は宿の浴槽と異なり、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。源泉掛け流し。源泉は全部で5本あるらしいが、宿の湯は4本混合の加水掛け流し。他の露天は2本混合掛け流し。100%純粋な源泉掛け流しはここだけ。
泉質もよいが、ロケーションはもっとよい。森の中をしばらく歩いてきた先、落部川のほとりにひっそりと存在。川の流れを眺め、せせらぎを聞いていると心底癒されますなあ。これは…ちょっと長湯しちゃうよなあ。回転は悪そうだ。今日入っておいてよかった。
照明設備がないので夜は使用不可。夏場はヘッデンつければ入れそうだけど、クマが出そうで、それはそれで怖いw