uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

よんだほんのきろく

ネット市民として死んでいる間に読んだ本のメモ。読書民としても死んでいたので僅少。詳細なあらすじと感想はもう面倒なので割愛。

東京異聞 / 小野不由美

東亰異聞 (新潮文庫)

東亰異聞 (新潮文庫)

明治期の東京に夜な夜な起こる怪異、火炎魔神、闇御前、人魂売り…その正体を追ううち、鷹司公爵家のお家騒動に行き着いた新聞記者の平川だが…
コメントしにくい作風でおなじみの小野不由美でございます。あいかわらずのナナメ上っぷりに、ぶっ飛びました。ワロタ。ツッコミたいのは山々ながら、ネタバレせずにツッコミは不可能。感想書く人泣かせですな。

生麦事件(上)(下) / 吉村昭

生麦事件(上) (新潮文庫)

生麦事件(上) (新潮文庫)

生麦事件(下) (新潮文庫)

生麦事件(下) (新潮文庫)

生麦事件を発端として発生する薩英戦争、長英戦争。これの敗戦により国力の差をまざまざと知った両藩が、開国を前提とした戦略で歩調をあわせ、ついには歴史を転回させるまでを描く。じつに吉村昭らしい、淡々と事実を積み上げていくルポルタージュ風の文章。しかしまぎれもなく小説でもある。読み応えあり。

犬は勘定に入れません(上)(下) / コニー・ウィリス

タイムパラドックスバタフライ効果を阻止すべく奮闘する時間歴史家たちの活躍もしくはドタバタ劇、あるいは猫のジュジュとブルドッグのシリルの萌え萌え動物小説。ジュジュたんかわいいお。
硬くて読みにくい方に属する文章。大森望訳なので、これが本来の文体に近いんだと思う。じっくり読んでいくと、イギリス風コメディドラマの風景が脳内に受像される。