uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

乗りっぱなし24時間・東日本縦断 その1

要旨

コツコツためたマイルの期限がせまってきた。
特典航空券と18きっぷを使って長距離乗り鉄しよう。

計画

マイル残高の関係で片道しか利用できないのである。とすれば候補は東日本縦断、日本海周遊、三陸周遊の三択。
この季節日本海側は大雪のおそれがあり(結果的には大正解)却下。三陸海岸は震災の影響で交通網が寸断されているし、まだまだ物見遊山に行くのは気が引ける。自分が行っても食費と飲み代くらいしか落とさないしな。
というわけで基本に立ち返り、東北本線をひたすら南下してみることにした。青森まではまなすを使えば翌日の夜には上野に着くのではないだろうか…そして時刻表を調べてみると、なんとこれ、ちょうど24時間かかる。うはあ、24時間乗りっぱなしか!それ魅力!

行程

2100 自宅発

定時退社し準備もろもろ整え御主人の機嫌を取ったのち、総行程24時間10分、総乗車時間18時間半の旅に出発。
今回はきついぞー。誰だこんなアホな計画たてたのは。俺だ。じゃあしかたない。行くしかない。

2126 積雪なしの札幌駅


札幌駅に到着。今年はこれまでほとんど雪が降らず、降っても気温が高いためすぐ溶けてしまった。この日の時点で積雪はゼロ。こんな年はめずらしい。しかし夜からちらほらと降り始めた雪が、翌日の暴風雪によって一気に積もることになる。帰った後に同じアングルで写真を撮っておけばよかった。

2141 はまなすへ乗車




酒とつまみを調達してはまなすに乗り込む。カーペットカーなら急行料金だけで寝ていけるのだが、今回は寝台だ。なんたるブルジョワジー。やわになったものよ…しかし今回のきつい行程、はまなすくらいはゆっくりしたい。寝台券は急行券乗車券あわせた金額とほぼ同額だけど、致し方あるまい。
ハイシーズンの休前日ならいざしらず、平日前夜の下り。それほど混まないという予想通り、4人ぶんの寝台が収まっているボックスには自分ひとり。ちょっとした個室感覚だ、リラックスして飲む。ちなみに、つまみにあたりめは自分的には大贅沢。家だと御主人に強奪されるので。

2255 カーペットカーのようす


そろそろ寝ようかなというタイミングでカーペットカーのようすを偵察。こちらもそんなに混んでない。いわゆる特等席の2階席も空いてるが、どう見ても棺桶だよな、ぜんぜん快適じゃないと思う。むしろ下の方がマシじゃないだろうか。
はまなすは過去何度か下りに乗っているが、カーペットカーも寝台も使ったことがない。今回がはじめて。

0548 青森駅


202 札幌発青森行 急行はまなす 2200札幌→青森0539
5分遅れで出発し、律儀に5分遅れで到着。ここで朝食なのだが…
駅前市場「アウガ」の食堂が6時から開いているというのを調べていた。6時になるのを待って行って見ると、食堂のおばちゃんがいる。「やってますか?」と聞いてみると「中落丼はできないよ」という返答。は?何のこと?
なんだかね、マグロの中落丼がテレビで紹介されたらしく、観光客などがそれを目当てに来るようになってるらしいんですな。で、先手を打って拒否してるわけだ。
いや別に自分、それじゃなくていいですから。そんな番組見てないし。この時間にちゃんとしたものが食えれば何でもいいの。なんなら海鮮じゃなくても。で、「早くできるものはある?」と聞き返すと「丼とか…」とごにょごにょ言う。なのでメニューをながめていると、今度は「他にも開いてるからそっち行ったら?」などと言い出した。おいおい、なんだ。追い払おうってのか。じゃあ最初から準備中だと言えよ!ふふふ…わたしも長いこと外食してますがね…わたしを本気で怒らせたのはあなたがはじめてです…(敗北フラグ)
いやあもう、マジで声を荒げちゃったよ。そりゃね、テレビを見て来た客に閉口するようなことがあったのかもしらんさ。だけどなあ、なにか勘違いしちゃってないか?こんな客あしらいする店は、そのうち悪評が立つに違いないぞ?
出鼻をくじかれた気分で市場を出て、吉野屋で牛丼かきこんで朝食終了。いやあ腹が立つ。

0809 八戸から新幹線ワープ


502M 青い森鉄道 青森発八戸行 快速 0638青森→八戸0755
3セク青い森鉄道は青森野辺地間、野辺地八戸間を乗りとおした場合のみ18きっぷの使用が認められる区間。おそらく大湊線八戸線が孤立してしまうから。八戸盛岡間はIGRいわて銀河鉄道を使うことになるが、こちらはそのような特例はない。どうせ金を使うなら新幹線でワープした方がてっとりばやい。30分しか乗らないので立席特急券はやぶさに乗り込む。

0850 盛岡駅


3008B 東北新幹線 新青森発東京行 はやぶさ8号 0810八戸→盛岡0842
雪の盛岡駅。風情がある。日本海側を中心に東北から北海道にかけて大荒れになっている模様で、岩手県も雪の圏内。

1045 一ノ関駅


1532M 盛岡発一ノ関行 普通 0906盛岡→一ノ関1034
と思ったら、一ノ関ですっかり晴れてしまった。盛岡はともかく仙台に雪が降るイメージはまったくないので、そのうち雨に変わるだろうとは思っていたが、一足飛びに晴れか。日本列島は広いねえ。

1242 仙台駅東口


530M 一ノ関発仙台行 普通 1054一ノ関→仙台1238
ちょうど昼時なので仙台でメシを食っていく。青森を出てから6時間たってるのでそろそろ休まないと死んじゃう。福島でロング休憩1本か、仙台と宇都宮で休憩2本かを考慮の結果、計画段階で仙台を選定。
で、何を食うかである。事前にまちBBSの仙台スレに潜入し、安くてボリュームのある中華屋がたくさんあるという情報を仕入れていたのだが…けどさあ、なんとなく。ほら宇都宮だとどうしたって餃子食うし。

1250 利久


ベタなものでも食っておくか、ということに。しかしここはベタ中のベタだな。仙台といえば牛タン、牛タンといえば利久だ。
どうせなら本店に行ってみたいのが人情だが、利久には東口本店という店舗と西口本店という店舗がある。どっちがどうだかよくわからない。商業施設に入居している西口本店より、東口本店を選択。飲食店が並ぶ界隈のはずれに、わりとひっそりと店があった。入店すると、有名店のわりにそれほど客入りはない。13時近いとはいえ、いちおう昼時なのだが。
ランチメニューの中から牛タン定食1.5倍を選択。とろろは別売り100円。通常なら別売りで金取るのかよ、と思うところだが、当方とろろを食べると腹痛・吐き気・発熱に襲われるため、逆にありがたい。店員に勧められても断りやすい。「あ、とろろアレルギーなんで結構です」

仙台牛タンは厚切りなのが特徴だ。さらに通常の1.5倍なので、けっこうなボリュームがある。脇にある南蛮味噌が肉によく合って、一緒にメシをかっ込むと非常にうまい。汁物は牛テールスープ。南蛮味噌とテールスープは定番の組み合わせらしい。麦飯の盛りもなかなかよいが、おかずの分量の方が多めなので、健啖家な向きはプラス100円で麦飯をおかわりするのがお得なようだ。
多少高いかな、と思わないでもないが、内容的には満足できるものだと思う。ただねえ、店員の私語が多いな。客がいるのに普通に雑談しているのはいかがなものか。気取らない大衆的な店というわけでもないし。
あとちょっとびっくりしたのは、この店Edy対応なのな。ネット販売もやっている店だからだろうか。飲食店はまだ現金が必要なことが多くて、このあと外食した2軒も現金清算だったのだが、電子マネー対応が進んでいくと非常にありがたい。
余談だけど、交通系カード相互利用が開始されてから、本州方面へ行くとほとんど現金を使う場面がなくなった。今回現金を使ったのは上記外食の2軒と、みやげを買ったときのみ。便利だなあ。道内じゃ道央圏を離れるとJR施設でもKitacaを使えなかったりする。


つづく。