uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

怪 vol.0044 vol.0045 vol.0046

怪 vol.0044 62485-82

怪 vol.0044 62485-82

怪 Vol.0045 62485‐96 (カドカワムック 591)

怪 Vol.0045 62485‐96 (カドカワムック 591)

怪 Vol.0046 (カドカワムック 613)

怪 Vol.0046 (カドカワムック 613)

化け物本草 オランダ錦司蔵開き / 荒俣宏

第五話 安産樹
第六話 耆婆扁鵲
第七話 神丹昇汞
化け物屋錦司のもとに訃報が届いた。川路聖謨が死んだという。先に露国プチャーチンが長崎入りしたとき活躍した川路は、官軍の江戸占領の前に、重度の中風で役にたたないことを理由に自決した。届けられた遺書には、川路らしいユーモアで、注文していた安産樹はもはや不要になった、と書かれていた。
一方、官軍が派遣した九州鎮撫総督の澤宣嘉は、公家でありながら武士よりも武士らしい男で、しかもヤソ教を毛嫌いしていた。この男、捕えられている浦上の隠れキリシタンたちの仕置きを急ぎ、廬生という十歳ほどの子供に見える自称仙人を使ってさまざまな拷問を行っている。
薬物による拷問に協力するよう要請された錦司は、この二名と勝負することになった。勝てば放免、負ければ協力する約束だ。まず一番は廬生と、治療の腕比べ。もう一番は、耐性がありどんな毒でも死なぬと豪語する澤との毒勝負。
その勝負に際し、錦司が作ったのは、どんな信者でも転ばせるほどの地獄を見せる劇薬。その劇薬は、まず、錦司に従っているピナテール商会の息子たち、ヴィクトールとシャルルのうち、兄のヴィクトールに投与されることになった。薬がもたらす悪夢にうなされるヴィクトールを救うため、助っ人となったのは天下のヤブ医者藪井竹庵と、錦司なじみの芸妓、正木である。

虚実妖怪百物語 / 京極夏彦

日本はすっかり戒厳令下の状況である。政府はすでに妖怪終結宣言を出し、モラルの復興を叫んでいる。監視社会の実現である。ちょっとふざけでもすればすぐに人格矯正施設送りになるような世界。どこぞのディストピアだ。
そんな中、協力者からの支援物資受け渡しに出向いた村上と平太郎は、YATのパトロールに拘束されてしまう。だがそれは、先立って捕まってしまった荒俣たちを救い出すための作戦であった。
脱出に成功した荒俣は、この変化が人間の「馬鹿」な部分を吸い取るダイモンと、それを裏であやつる黒幕、帝都物語であれば加藤の陰謀であることを看破し、攻勢に転じる。まずは精鋭(馬鹿)中の精鋭(馬鹿)、吸えども尽きぬ馬鹿の結晶たちが富士山麓の偵察に走る。
なお、黒にとりついていたしょうけら→クトゥルフの正体は狸でした。ぽんぽこ。

梟の月 / 小松エメル

妖怪たちの棲む世界に迷い込み、読み書きを教えるかわりに食料を得て暮らしている「先生」。
ある夜、妖怪たちは祭りがあるといい、絶対に外に出るなといい残して姿を消す。その夜ふけ、先生の家に朧車に乗った烏帽子姿の男が訪ねてきた。あらがうこともかなわず、烏帽子の男に連れられて朧車に乗った先生は、もとの世界に帰るための鍵となる、二重の月を見る。

記憶をなくしたまま、いつのまにかこの世界にあらわれた男。かたわらにはいつも、ふくろうがいる。放浪の果てに一軒の家にたどりついた男は、徐々に妖怪たちと親しむようになる。男はふくろうを「朋」と名づけた。

もどき開口 -木島日記 完結編- / 大塚英志

蛭子となったものが行うのは父殺し、王殺しである。
大杉は天皇暗殺を狙い、折口は柳田とまみえる。
(vol.46 掲載なし)


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水木大先生御逝去、あらためて追悼の意を表させていただきます。哀悼と書かなかったのは意図的です。
数日後に発売されたvol.46は大量に平積み。怪が平積みになってるのはじめて見たかも。あまり売れているようにはみえなかったけどw
怪は「商業誌に見せかけた水木オンリー同人誌」と言って過言ではないので今後の展開が心配である。


『オランダ錦司蔵開き』
前回(第四話)は続きがありそうな場面でばっさり終わったのでてっきり完結かと思ったら、続いてた。四話はあの場面で終了で正しいっぽい。


『虚実妖怪百物語』
場面転換し、加藤操るダイモンが政権奪取した後。妖怪馬鹿軍団はレジスタンスとなっている。
しかし、あらすじとはいえ実在の人物をここまで馬鹿よばわりしていいものだろうかw


『梟の月』
だれ?
実世界での「先生」の記憶を解き明かしていくような話。多少かったるい。


『もどき開口』
あいかわらず。vol.46は休載?