uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

雀蜂 / 貴志祐介

雀蜂 (角川ホラー文庫)

雀蜂 (角川ホラー文庫)

雪が降る八ヶ岳南麓の山荘で目覚めた男。冬にもかかわらず、山荘内にはおびただしい数の雀蜂が飛び回っている。今そこで一緒に寝ていたはずの、妻が罠を仕掛けたに違いない。男は過去に雀蜂に刺されて死にかけたことがあり、二度目に刺されるとアナフィラキシー・ショックで確実に死んでしまうのだ。

男は山荘内にあるアイテムをかき集め、雀蜂の群れに闘いを挑む。

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貴志祐介の薄い本。ちがうちがう、物理的に薄い本。いやどっちも物理的に薄いけどさ。貴志祐介の薄い本があったらそれはそれで見てみたいけども。誰とカップリングだ。思いつかない、というか思いつきたくない。

フォントもでかく、長めの中編くらい。2〜3時間でさっくり読み終わる。
雪の山荘パニックもの、だろうか。脱出系のフラッシュアドベンチャーのように、アイテムを集めて組み合わせ、蜂を撃退していく簡単なお仕事。もちろん助かったー!ハッピーエンド!みたいな単純な終わり方ではなく、ミステリ的なひとひねりが加えてある。書かれていることがすべてではないことは匂わされているので、想定の範囲内ではある。

分量的にも感想的にも、ちょっとした暇つぶしの読み物、といったところだろうか。展開が飽きないので、気が散りがちな電車移動時なんかにぴったりだと思う。