uruya’s diary

夏山登山とツーリング。冬は鉄分多め。

オタモイトレッキング

要旨

ちょっと早いけどトレッキングするよ!

計画

毎度おなじみ藻岩山縦走ルート…のはずが、数日前から熊が出没して立ち入り禁止になってしまった。陽気で冬篭りから覚め、餌を求めて市街地まで降りてきた若い熊のようだ。その後熊は射殺された(合掌)が、安全が確認できるまで閉鎖されるという。誤って撃たれたらシャレにならないので予定変更。
冬場のツボ足トレッキングで体力を使い果たし撤退した、赤岩オタモイ間を歩きに行く。

行程

0800 自宅発

快晴!ほぼ無風、最高気温16度。すばらしいトレッキング日和。唯一心配なのは雪崩だが、そんな本気のコースじゃないし問題なかろう。
途中で給油。一時期よりは下がったが依然として高値。5号線にはロード乗りの姿がちらほら。小樽市街を抜けてから旧街道に入りオタモイ海岸方面へ。

0926 唐門


今回はオタモイ側からのアプローチ。赤岩海岸入口までピストンする予定。コースはじめに唐門がある。後述するオタモイ遊園地の遺産だ。

0938 赤岩方面分岐点


10分ほどで出羽三山神社小樽教会へ到着。オタモイ海岸方面、赤岩・祝津方面、山中海岸、オタモイ集落への車道、4方向の道が交差する分岐点になっている。この先の自然歩道は雪解け水の流れ道になっており、ちょっとした沢状態。沢なのか歩道なのか区別がつかず、少し迷走した。

1016 小樽市街@352ピーク


352無名ピークから小樽市街を遠望。このあたりまで来ると完全に雪原。締まった雪で表面はザラメ状。平均で50cmほど、深いところで1メートルくらいの積雪深。基本そのまま歩いていけるが、弱いところに乗ると踏み抜いてしまう。

1035 赤岩山ピーク


尾根伝いに赤岩山へ到着。鉄塔が立ち並ぶ、面白みのない山頂だ。ここから展望台の広間を抜けて、赤岩への下りに入る。海岸線の景色がよいはずなのだが、危険な崖なので近づけなかった。

1108 赤岩海岸入口


赤岩山からの下りがいちばん厳しかった。夏道の歩道は雪の腐り方がひどく、さらに雪の下が沢になっていたりするので、とてもじゃないが歩けない。夏道をはずれて、歩きやすそうなところを選びつつ進む。降りたポイントは、目的の場所からかなりはずれていた。下りのルート判断はむずかしい。
10分ほど休憩し、降りた道を登りかえす。ちょうど自分が降りたときに登っていった先行者がいたので、トレースを追っていく。あーこりゃ楽だ、と思ってたら、トレースは赤岩西壁で消えていた。うはwロッククライマーだったw
しょうがないので、またルートを探しつつ進む。352ピークからの下りで迷走。ほんと下りはむずかしい。

1255 山中海岸


分岐点から山中海岸へ降りてみた。かなりカオスな道だ。
土地ではわりと有名な話なのだが、崖の途中に車の残骸が落ちている。どこから進入したのか、まったくもってわからない。崖の上からダイブしたと考えるのが妥当だろうが、その崖の上に出る道が存在しない。謎である。
さらに下る途中、ガサガサッと音がしたので脇のほうを見てみると、樹にかけられたフライパンとぼろきれなどが目に入った。ちょっと怖いのでよく確認しなかったが、いわゆる「仙人」がいるのかもしれない。

1303 海草のアクアリウム


海岸線を散策。やどかりやうみねことたわむれていると、釣り人1名と遭遇。岩陰にかくれて見えていなかったため、ものすごく驚いたw
大小の岩で埋まっている波打ち際には色とりどりの海草が生育しており、海も凪いでいるので、非情に美しい光景になっている。よくできたアクアリウムよりも美しい。天然自然にこんな造形ができあがるのだから、神秘的だ。まさか小樽でこんな光景が見られるとは…来た甲斐があったというものだ。

1357 下山


約4時間半で帰着。休憩込みだが、ほぼ標準タイム。さすがに夏道のようには動けない。
ここから少し下まで降りて、竜宮閣跡を見に行く。

1409 竜宮閣跡(立入禁止)


全国の廃墟マニア垂涎!これが竜宮閣跡だ!
前方に小さく唐門が見えている。そこにトンネルが穿たれており、抜けた先が平坦地になっている。むかし、この上に竜宮閣という施設が建っていたのである。北海道にアミューズメント施設がないことを嘆いた加藤秋太郎という人物が、私財を投げ打って建築したものだ。何を思ってこんな断崖絶壁の地を選んだものだろうか。崖の上に柱を何本も立てて作られたレジャーホテルは、高所恐怖症の人が泊まるのは不可能なレベルである。建築にはかなりの困難がともなっただろう。アプローチはこれも絶壁の上に伸びている道のみ。落石危険のため、現在は全面通行禁止になっている。
オタモイ海岸の海水浴場とあわせ、一時期はかなりの賑わいをみせていたらしいが、火災で焼失し、再建築されることなくそのまま消えてしまった。現存していたなら、B級スポット好きにはたまらない場所になっていただろう。
「オタモイ遊園地」「竜宮閣」でぐぐると情報がたくさんヒットする。当時の写真は必見である。こういうアホな建築は、ある種大陸的ともいえる。中国奥地、神仙峡に建立された寺みたいな雰囲気だ。たぶん坊さんたちはカンフーの修行をしている。

1454 なると本店


小樽市街へもどり昼食にする。小樽名物、なるとの若鶏半身揚げ。以前半身揚げが地味に流行したことがあったが、この店はそれより前、かなり昔から半身揚げで有名。5号線から路地を2本入り、中央市場の近くにある。われわれの業界ではこの店前の通りを「なると龍鳳通り」といいます。うそです。
この店、業態はなんだろうなあ?寿司屋と居酒屋の中間くらいのイメージだ。メニューは寿司とアルコール、つまみ類。それと半身揚げやザンギなどの鶏関係。席数はテーブル席中心にかなり多く、2階席もある。観光客も多数いるようだ。カウンターは寿司のツケ場になっている。まず着席し、レジにてオーダー&前精算するシステム。

名物メニューの若鶏定食を注文。半身揚げがアルミ皿にドカンと乗っている。迫力ありますなあ。サイドに冷奴、お新香、味噌汁。ご飯は半合ちょっとくらいか。
当然ながら、お上品に箸でつまむようなメニューではない。手づかみ丸かじりだ。手も口も脂まみれになりながら食べ進める。荒々しい男っぷりを見せつけたいところである。
塩味ベースの味付けで、表面はパリッと仕上がっている。モモや手羽の部分はジューシーで、かなりご飯が進む味。問題は、ムネの部分。これはもう部位的にどうしようもないのだが、かなりパサついていて、ボリュームも多い。なかなか飲み込めないので咀嚼回数が増え、胃に余裕があるのに満腹状態になりがち。このムネの攻略法が大きなポイントになるだろう。とはいえ全体量はそれほどではないので、小食な人でなければ完食に問題はないと思われる。
価格1100円は微妙なところだが、半身揚げがまるごとついてなので許容できる値段か。接客はよくも悪くも北海道クオリティ。好意的に言えばアットホームかつフレンドリー。悪く言えば基本からダメ。私語が多い、目配せできてない、客当たりがなってない。
道外観光客も多く来訪する店なのだから、接客はもう少しまともにならないものだろうか。

1550 湯の花 朝里殿

5号線が混んでいたので、たまには札樽道で帰ろうかと朝里ICへ抜ける。その途中思いついて、風呂に入っていくことにした。お風呂セットを車載しているので、気が向けばいつでも入浴可能だ。温泉施設チェーンの湯の花へ立ち寄り。写真撮るの忘れたけど、まあどうでもいいや。
ナトリウム-硫酸塩泉。ただし主成分は塩素w だが泉質は馬鹿にしたものではなく、よく体が温まり、深夜までぽかぽかが持続していた。
ここの特徴は露天にテレビがあることだろう。スーパー銭湯的だ。ちょうど公檻戦の中継が放送されており、湯につかりながら観戦。確認した時点で4-1でリードしており、先発はマサル。うむ、勝ち試合だな。陽のタイムリーで2点追加、結局6-1で快勝。
ダルが抜けてどうなることかと思ったが、みんなでちょっとずつ元気を出しあう元気玉方式で、今シーズンはここまで快調に勝利を重ねている。特に先発投手陣がいい。齋藤の大ベテランのようなノラクラ投法も光るが、吉川の成長がすばらしい。ファームでは無双ながら、一軍だとすぐに自滅パターンに入っていた投手だ。今シーズンは攻めた姿勢で四球も少なく、ランナーを出した後もボールを置きに行かない、一皮むけた投球を見せている。このまま自信をつけていけば次期エースになるかもしれない。

1720 自宅着

なんだかんだで9時間以上かかってしまった。
荷物を整理して一息つき、眠気が襲ってきたので昼寝(夕寝)していると、ものすごい勢いで怒られる。

「遊んで帰ってきてすぐ昼寝とはいい度胸だにゃ」
す、すみません…
「胸部圧迫でうなされて夜中目が覚めるの刑に処すにゃ」
「深夜運動会で腹にダイブの刑とどっちがいいにゃ」

まとめ

沿面距離 10.790km
累積標高 820m
所要時間 04:34:15

走行距離 105.0km


食費 1100
交通費 1100 +ガソリン代(推定7リッター)
入浴費 600
その他 98+98+150

合計費用 \3,146- +ガソリン代(推定1050)

反省点

・熊鈴を忘れていった。持って行っても今回は使わなかっただろうけど、忘れ物には気をつけたい。登山口で熊鈴忘れたのに気づいて撤退、なんてことになったら悲しすぎる。
・たいした運動量でもないのに、ふくらはぎが筋肉痛ですよ。なまってるなあ。

感想等

・山菜取りのおばはんに「取れました?」と聞かれて一瞬ポカンとしてしまった。ザック背負ってトレッキングシューズはいてスパッツつけた山菜取りいないだろ。いるか。
・見つけたら取るけど。でも食える植物はアイヌネギくらいしか見分けられない。